2014年11月2日日曜日

せとうち暮らし発売!

私が参加させていただいた、「せとうち暮らし」秋冬号、発売になりました。



少部数発行のため発売日に売場に並ばない本屋さんや取り扱わない本屋さんも多いんですよね。
発売前にお願いしても、取扱いがないからどうしようもないところが多くて。
手に入らず歯がゆい思いをされてる方、ごめんなさい。


私も昨日情報を聞きつけやっとの思いで一冊手にすることができました。
ページをめくる時は、手が震えました!
当たり前やけど、中身ちゃんとあった!笑
思った感じの質感にもなっててよかった。





そもそも「せとうち暮らし」との出会いは去年の9月。

地元にUターンしようか迷っていて、地方発のイベントやメディアにものすごい興味があった時でした。

そんな折、代官山蔦屋書店で見つけたこの本(BOOK246でも見つけてたけどその時なぜか買わず)。



自分の生まれ育った土地で、今、リアルタイムにその魅力を伝えている人たちがいることに驚き、羨ましいなと思いました。


その時は、都会に出て帰らないつもりでいたけど、完全に他人事にはできなくて、「羨ましい」という気持ちが「こういうことを本気で私もやりたい」、に変わるのに時間はかかりませんでした。(結婚式の馴れ初めムービーみたいだね)


そして今年の春、四国に戻ってきて、編集部におじゃまし、トントンと話が進み、今回の特集を担当させていただくことに。


初めはもっと小さなことからお手伝い、くらいの気持ちだったのですが、去年のお祭りのブログを見てくれたデザイナーさんの
「栗田さんはお祭ガールだから西条祭りのことを何かやってもらったら?ブログの写真もいいし」
の言葉が決め手になり、編集長も即決となりました
(しかし小西編集長、よくやらせたよね笑)。



祭り特殊は、企画、構成、ライディング、撮影、画像集めなど基本的に一人でやったため、全行程が大変でした。

構成を決めるまでが特に大変で、読者にとって、都会人にとって、参加者にとって、私にとって、西条祭りってなんなん?って聞いては考えての繰り返し。企画の軸を作るためです。

何度も図書館に通って何十冊と文献を調べたり、青年団の集まりや祭り好きのオフ会に寄せてもらって一人一人の祭り観を集めたり。松山までインタビューしにも行ったなぁ笑


※東予ビデオの明比さんとは、バイト中祭り談義でよく盛り上がりました
(その話のネタが、今年の東予ビデオのオープニングにも繋がってたりします)。
本当に詳しく、フラットな目線での祭り話は心底役に立ちました。



特に企画スタート時は好きって気持ちを言葉にする難しさを実感した期間でした。
大好きなものって愛する理由を言葉にできないように、西条の祭り好きに「なんで好きなの?」って聞くと
「そんなん聞かれん、愚問じゃ」
「好きというかまぁ…義務というか当たり前にあるものやし」
言葉にできんわ」
って回答なんですよね。


私も、地元は出ても大体祭りには帰ってきてたから、客観的な整理が難しかった。何度も紙に気持ちを書き殴りました。


8月頭に構成が決まってからは、探し抜いたある雑誌を参考にイメージをデザイナーに伝え、自分の手持ちの写真やカメラマンにもらった写真から使いたいものを選び、骨組みを作っていきました。


文章に取り掛かれたのは9月に入ってから。遅筆でどうしようもない自分は編集長に泣きついてコツを教えてもらい、一気に書きました。


自分の気持ちの芯を表現できた瞬間って、涙が出ます。
あらゆる情報が結晶となり、きらめいてまぶしすぎて「祭り、愛しすぎるよぉ」みたいな気持ちになりました(危ないね笑)。


でもね自分が感動しないのに人を感動させるものなんて出来ない。これは、マジです。


私のドロドロを理解し、客観的な目線で整えてくれた編集長には本当に感謝です。


また、地味に大変だったのは取材依頼や掲載許可取りでした。こういう雑誌でこういうページを作りたいからこういう事を話してほしい、この写真を使わせてほしい、、ともう百人には伝えたかな笑 
でも編集のキモですよね。祭り中も原稿片手に走り回りました。

遠方の方とはメールやLINEでやりとりしました。祭り前の忙しいときにありがたかったです。


インタビューもしました。
県の伝統工芸士であり30台のだんじりを作り、現在錦町を作成中の石水信至彫刻師です。
めちゃくちゃ気さくで優しくてサービス精神が素晴らしくて。
お祭り当日も、お接待を受けられる場所を紹介してくれました。
(ものすごく酔っ払っているらしい↑(嘘やん))


石水さんのインタビューページでは、地元の久保だんじり新調の時の写真を使っています。
高校生になってから、伊曽乃神社のお祭りばかりして、住んでる地元のお祭りには参加しなくなってしまったものの久保への気持ちは消えてないよということで。
自宅に飾ってる新調時のプリント写真をスキャンして使ってます。




原稿ができてからは、お祭りオタクの方々にチェックもしてもらいました。
このおかげで安心して発行を迎えることができたんですよね。




で、当日は足りない写真を撮ることに集中して、カメラマンの松浦さんにも助けていただいて。
あ、これは扉の写真を撮影するとき(一人で全身写らなきゃダメ)に子どもらがふざけてフレームインしてくるから「お願いじゃけんこれは入ってこんといて」と懇願しているシーンです。



ここには書ききれないところでも、数多くの友人知人に助けてもらって出来た12ページです。

そんなことも思いながらページめくっていただけると嬉しいです。


では!